ウェブサイトの現状

世の中に、ウェブサイトというものが浸透しはじめ、約20年くらいが経とうとしています。

当社は、お客様のウェブサイトを作成する立場として、インターネット(ウェブ)の世界を眺めてまいりましたが、年々、ウェブサイトの役割が変化しているように感じます。

特に、変化を感じるようになったのは、ブログというものが一般的になった頃からでしょうか?それまでは、一部の企業や店舗の宣伝の場とされていたインターネットが消費者の情報発信や情報収集の場に変わったのです。

つまり消費者が、宣伝を見たりするためのツールから、消費者自身が“モノ言うツール”になったことで、宣伝色が弱まり、『情報収集』という要素が強くなってきました。

一般消費者が、自分で情報発信し、良いも悪いも自己主張し、ネット上に情報が氾濫していきます。それを見た人が、シェアという形でまた誰かに伝え、個人の情報ソースが、一気に世の中に広まっていきます。これは、いわゆる“宣伝”ではなく、“情報”そのものです。

こんな世論を反映し、一部では、企業のコーポレートサイトでは無いのに、一般消費者のブログに商品やサービスの詳しい情報が載っているといった、現象まで起きています。

これは、とてもすごいことだと感じます。

この現象に拍車をかけたのは、みなさんもご存知の通りSNSです。ソーシャルメディアは、この現象を一気に盛り上げました。今や、SNSを味方につけた商品・サービスは、本当に強いと感じます。

消費者はホンネを知りたい

 さて、このようなご時世をうけ、企業のウェブサイトとはどのような取組が必要と考えるのかについて述べたいと思います。

実際、一般消費者は、自分が買いたい(受けたい)商品(サービス)の本当のクオリティを知るには、対象の企業
のコーポレートサイトを見るよりも、同じ商品を買ったユーザーのレビューを信頼する、というのが本音だと思います。

コーポレートサイトは、各企業の宣伝ですから、良い事ばかりしか述べていないでしょう。反面、ユーザーレビューは“ホンネ”で書かれます。なぜなら、そこに利害が生じないからです。つまり、いいことを書いても悪いことを書いても、損も徳もしないということです。ただただ、自分の自己満足に近い感情、『誰かに自分の感想を伝えたい』というニュートラルな気持ちで書き込みをするのです。

これこそ、ホンネであり、商品の購入を検討しているユーザーが本当に欲しい情報です。

時々、FacebookやTwitterなどで『私は、◯◯を買いたいんだけど、使ってる人いる?使い心地はどう?』という投稿が目立ちます。これは、自分で商品の情報を探すのではなく、自然と自分の所に情報が集まるようなアクションを起こしている訳です。一般消費者の情報収集はここまで来ているのです。

企業がすべきこと

さて、これらをうけて、それでは企業のコーポレートサイトはどうこれに立ち向かえばいいでしょうか?

答えは簡単です。

企業側は、専門家としての立場から、一般消費者では知り得ないプロフェッショナルな情報を、自社内で投稿する必要があるのです。

例えば、分かりやすく店舗を例に出して説明してみます。

お豆腐屋さんだったら、どこどこ産の大豆を使っていて、その大豆はどんな気候でどんな育ち方をしているのか?豆腐の本当の美味しい食べ方やレシピ集、豆腐作りの歴史や、海外でのお豆腐秘話など、専門家として投稿できるすべての情報を投稿する必要があります。

これは、一般消費者にはできない事だからです。

そして、情報発信は、できるだけ頻回にこまめに丁寧に行ったほうが良いと思います。WordPressなどでウェブサイトを作り、ブログ感覚で、企業側からの有益な情報を発信することが非常に有効なのです。

立ちあげて終わりではない

実際、ウェブサイト制作には時間も労力がかかり、とても大変だというイメージをお持ちの方が多いと思います。

制作を担当する当社としてみれば、正直、ウェブサイトの立ち上げにはそれほど労力をかける必要は無いと考えるのです。ベースのデザインだけきちんと作ってもらえば、あとのコンテンツは、トライアンドエラーで修正・変更を繰り返し、随時ボリュームアップやブログ記事の投稿をしていくことの方がはるかに大事です。

立ち上げたらそのままで手入れをしない。これでは、企業のウェブサイトは勝ち目は無いという時代に入りました。