記事概要

『失敗しない制作会社の選び方』の最終回です。過去2回のコラムのまとめになります。どうぞ、ご参考ください。

制作会社の販促物を見ること

当然のことですが、制作会社はWebやパンフレットを作るプロです。

ところが、お客様には「高品質な制作をします。」と言っておきながら、自社のWebやパンフレットの品質が非常に低い場合が良くあります。

確かに、人気のある会社ほど忙しくて自社の事まで手が廻らないと言う理由もあるかもしれません。

しかし、それは言い訳に過ぎません。

なぜなら、自社の実力を一番アピール出来るのは、自社のツールだからです。

お客様のWebやパンフレットを制作する場合、品質はお客様の要望に左右されるケースがあります。

特にデザインなどは、プロとしてはこのデザインが最適と思って制作しても、お客様の要望や好みによって、品質が低下してしまうケースがあります。 つまり、お客様の制作実績だけでは、制作会社のデザイン力は判断出来ないのです。

本来ならば、プロとして最適な物を勧める必要があるのですが、デザインの良し悪しの判断は人によって違います。

必ずしもプロの基準が、お客様にとっての最適とは限らないのです。

もちろん、デザインの狙いや特徴を説明はしますが、最終的な判断はお客様を優先するべきです。

従って、制作会社がデザインをゴリ押しする事は、単なるエゴに過ぎません。

その点、自社のツールは違います。

Webやパンフレットから、多くの注文を獲得するために、ありとあらゆる手段を思い通りに盛り込む事が出来るのです。 Webやパンフレットは、制作会社にとっても注文を獲得する重要なツールなのです。 従って、自社のWebやパンフレットこそ、最も実力が発揮された物になっているはずです。

更に、「企画に自信あり。販売促進のための企画を行います」とアピールしている制作会社が増えてきました。

そこで、その制作会社が自社の販売促進に関して、どの様な魅力的な企画を実践しているのかも確認しておきましょう。

本当に企画力のある制作会社なら、お客様への企画の前に自社の企画をしているはずですから。

以上の内容を確認する為にも、是非、制作会社のWebサイトそのものをチェックすると同時に、会社案内などのパンフレットを資料請求してみてください。

最後に総合力

一口に制作会社といっても、提供しているサービスによって違いがあります。

・Web制作だけを行う会社
・印刷物制作だけを行う会社
・印刷会社だが、デザインも行う会社
・Webと印刷物のデザインだけを行う会社
・Webと印刷物のデザインと販促企画を行う会社

などに分類されます。

では、これらの分類の中から、どの会社を選べば良いのでしょうか?

結論から言えば、「Webと印刷物のデザインと販促企画を行う会社」になります。

実は弊社もこの分類になります。

「都合の良いことを言っている」と思われそうですが、納得してもらえる理由を説明します。

理由その1:

販促効果が見込める 販促効果は、Webがあれば充分。またはパンフレットだけで充分とはいきません。 優先順位はあっても、必ずWebとパンフレットの両方が必要になってきます。 また、企業イメージのためにも、名刺や封筒などの印刷物も必要です。 その際に、それぞれの販促ツールをバラバラの制作会社に頼んでいては、結果が得られにくくなってしまいます。 それぞれの販促ツールを単体で考えるのではなく、各ツールの長所を伸ばし、短所を補うように連携をさせなければなりません。 各ツールのデザインの統一はもちろんですが、「Webサイトから資料請求」「パンフレットで概略を伝えWebに詳細情報」などのように様々な企画も連携をとって行く必要があります。 これらの取組を、効果的に行えるのは、「Web」「印刷物」「企画」の全てにおいて精通した制作会社しかいません。

理由その2

手間とコストがカットできる Webや印刷物、それぞれを別々の制作会社に依頼する場合、当然のこととして手間がかかります。 各ツールの整合性を保つためには、それぞれの制作会社との間に入り、常に調整をしなければなりません。 その点、「Web」「印刷物」「企画」が出来る制作会社の場合には、それらの事は制作会社が行えます。

また、Webや印刷物を連携させることで、制作費などのコストを大幅に削減する事も可能です。

それぞれのツールを連携させるということは、簡単に言えば「使い回し」が出来るということになります。 パンフレットに掲載した内容を、Webにも反映させることや、キャンペーンの企画をチラシとWebに掲載するなどです。

これらの業務を一つの制作会社が受け持つことで、「使い回し」によるコスト削減につながるのです。 どうですか? 手前味噌なところもありますが、お分かりいただけましたか?

それでは、「失敗しない制作会社の選び方」の最後のポイントとなります。

それは、制作会社の実力を知る上で、最も簡単で確実なポイントです。

ズバリ、制作会社の「業務年数」です。

業務年数が永いと言う事は、それだけお客様に支持を得られていることになります。

また、それだけ多くの経験やノウハウを蓄積しているとも言えます。

他の職種でも同じですが、どれだけ立派なことを言っていても、お客様からの評価が得られなければ、その会社は終わりです。 特にデザインや広告に関する業種の場合には、他の職種と比べても非常に「起業」と「廃業」が多くなっています。

デザイナーやコンサルタントには、国家資格や技能試験があるわけではありません。

自分で名乗ってしまえば、誰でもプロであり、専門家になってしまいます。

さらに、大きな設備投資などが必要ないことから、起業しやすい条件が整っています。 その為に、インターネット上では制作会社や個人事業者があふれています。 一体どれだけの業者がいるのか、検討もつきません。

しかし、早いところでは数ヶ月から1年、5年もすればほとんどが廃業してしまいます。 本当の実力を持った制作会社しか生き残れません。 販売促進や広告に関わる仕事とは、他の業種とは違う特徴があります。

それは、「他社の商品やサービスを売り込む手伝いをする」ことです。 普通の業種は、自社の売上を考えればいいのですが、制作会社の場合は、自社の売上だけではなく、お客様の売上も考えなければなりません。

誰でも自社の商品やサービスについては、理解しています。

しかし、お客様の商品やサービスに関しては専門ではなく、市場のことなども良く解らないところからスタートします。 つまり、お客様の売上を考えることは、自社の売上を考えることよりも難しいのです。 制作会社とは、その様な条件の下でサービスを提供しているのです。 自社の売上もままならない制作会社が、お客様に販促効果を提供することは出来るはずもありません。

ちなみに、弊社は創業20年目に入りました。 様々なビジネスを取り巻く環境の変化や、広告の流行り廃りにも対応してきました。